犬のしつけは褒めて伸ばす!効果的な褒め方と日常トレーニングのコツ

Jun 02,2026

犬のしつけの答えは、ずばり「褒めて伸ばす」が基本です!私たちは愛犬の失敗にはすぐに「ダメ!」と声を上げがちですが、実は彼らが一日に何百回と行っている「正しい選択」や「良い行動」を見逃しています。散歩のリードを付ける時にじっと待っている、郵便配達員の音を無視する、食器の水をこぼさずに飲む…。こうした日常の小さな「えらい!」瞬間をあなたが認め、褒めることで、犬は「何が正解か」を学び、自ら好ましい行動を繰り返すようになります。この記事では、効果的な褒め方の具体的なコツから、おやつ以外のご褒美の使い分け、そして今日から始められる簡単な褒めトレーニングまで、飼い主と愛犬の信頼関係を劇的に変える方法を詳しく解説していきます。あなたのその一声が、犬の自信を育て、問題行動を減らす第一歩になるのです。

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あなたの犬の良い行動を見つけよう

日常に隠れた「えらい!」瞬間

あなたは今日、犬に何回「ダメ!」って言いましたか?実は、私たちは犬の間違いにはすぐ気づくのに、正しい行動は見過ごしがち。でも、ちょっと考えてみて。犬は私たちの言葉も習慣も知らないまま、家にやってきたんですよ。

朝、リードをつける時にじっと座って待ってくれた。ごはんの準備中、おすわりをキープしていた。郵便屋さんのバイクの音がしても、一瞬耳をピンと立てただけで、ワンワン吠えなかった。これらは全部、犬が自分で考えた「正しい選択」なんです。犬の一日は、何千もの瞬間の判断の連続。ゴミ収集車の音を無視するか、急に現れた猫を追いかけるか…。そんな時に「吠えない」「追わない」という賢い決断をした瞬間こそ、最大の褒め時。私はトレーナーとして、「悪いことをしない」という消極的な良い行動に気づくことの大切さを、何百もの飼い主さんに伝えてきました。あなたがその選択を「えらいね!」と認めてあげるだけで、犬は「あ、これが正解なんだ」と学び、次からも同じ選択をしやすくなるんです。

褒め方のコツは「自然」と「タイミング」

褒める時、大げさに踊る必要は全くありません!

毎日何度も使うものだから、自然でいて、かつ犬に伝わる褒め方が理想的です。基本的には、穏やかで温かい声で「いいこだね」「おりこうさん」と言いながら、軽く頭をなでて笑顔を見せる。これで十分です。特別なことをした時だけ、ごほうびのおやつを追加したり、声のトーンを少し高く明るくしたりしましょう。例えば、庭でウサギを見つけたのに、追いかけずにあなたの元に戻ってきたら、それは大事件!「すごい!えらいぞ!」と、いつもより少し大げさに喜んであげてください。ポイントは、その行動が起こった直後の3秒以内に褒めること。犬は因果関係をすぐに結びつけます。私のクライアントの柴犬「こむぎ」ちゃんは、最初は雷が苦手で震えていましたが、静かにしている瞬間を逃さず褒め続けた結果、今では落ち着いて過ごせるようになりました。褒めは、その場ですぐに。

ごほうびの使い分けマスター術

犬のしつけは褒めて伸ばす!効果的な褒め方と日常トレーニングのコツ Photos provided by pixabay

おやつだけがごほうびじゃない!

犬を褒める時、ついおやつばかり渡していませんか?

確かに、食べ物は犬にとってほぼ普遍的な強化子(ごほうび)です。新しい行動を教えたり、難しい状況で誘惑に打ち勝った時には、最高のツール。でも、日常のありふれた良い行動のすべてにおやつを使っていたら、あなたは歩くおやつディスペンサーになり、犬は太ってしまいます。じゃあ、他に何があるのか?実は、犬が喜ぶものはたくさんあります。散歩に行くこと、ボール遊び、ブラッシング、ただただあなたに構ってもらうこと…。これらを「褒め」の一部として使いましょう。例えば、あなたの呼びかけに来た後に、リードをつけて「さあ、散歩に行こう!」と言う。これだけで、「来る」という行動に「散歩」という最高のごほうびが紐づきます。ある調査(*1)では、飼い主の褒め言葉や撫でられることを、おやつと同じかそれ以上に好む犬も一定数いることが分かっています。あなたの犬の好きなことを、褒めのレパートリーに加えてみてください。

シチュエーション別・ごほうび選択ガイド

どんな時に、何で褒めるのがベスト?迷った時の参考にしてください。

ここで、具体的なシチュエーションと、それに合ったごほうびの例を比較表にしてみました。私の経験と、複数の犬の行動学の本に基づいた一般的なガイドラインです。あなたの犬の好みに合わせてアレンジしてみてくださいね。

シチュエーションおすすめのごほうび(報酬)その理由
新しいコマンド(例:「伏せ」)を教える時小さくて美味しいおやつ集中力を高め、正確な行動と直接結びつけやすいため。
日常の良い行動(例:静かにクレートに入る)褒め言葉+撫でる/遊びへの誘い毎回おやつだとカロリー過多に。社会的な報酬で十分な場合が多い。
大きな誘惑に打ち勝った時(例:道の食べ物を拾わない)特別なごほうび(チーズなど)+大げさな褒め犬にとって非常に難しい選択をしたので、特別な報酬でその行動を強く印象づける。
リラックスしている時(例:来客中、落ち着いてマットの上にいる)静かな声での褒め/そっと撫でる興奮させず、その穏やかな状態を維持するため。時には何もせず見守ることも「報酬」。

(*1: 参考情報として、神経科学者グレゴリー・バーンズ氏の研究など、社会的報酬に関する研究が複数存在します。)

褒めることで変わる、あなたと犬の関係性

信頼のサイクルが生まれる

褒め続けると、犬はどう変わると思いますか?

答えは、「あなたにもっと注目し、あなたの望む行動を自発的にするようになる」です。犬は「この人の近くにいると、いいことがある」「この人が喜ぶことをすると、自分も嬉しい」と学習します。これは単なる服従ではなく、信頼に基づいたパートナーシップの始まり。以前、私が預かった保護犬の「レオ」は、前の家庭で叱られ続け、無気力になっていました。私たちは彼がただじっとしていること、ため息をつくことさえも「いい子だね」と肯定することから始めました。すると数週間で、彼は自らすすんで私のそばに座るようになり、目が輝き始めたんです。褒めることは、犬の自信を育てる栄養剤でもあるのです。

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おやつだけがごほうびじゃない!

実は、飼い主さん自身のストレスも大きく減りますよ。

いつも犬の悪いところばかり探していると、イライラが募りますよね。「また吠えてる」「ソファに上がった!」と。でも、良いところを探すゲームに切り替えると、世界が変わります。犬の小さな成功に気づくたびに、「えらい!」と声をかける。それを繰り返していると、自然とあなたの口調は優しく、表情は柔らかくなる。犬はその変化を敏感に感じ取り、さらにリラックスする…という好循環が生まれます。多くの問題行動は、不安やストレス、退屈が原因の一つ。あなたからの肯定的な注目が増えれば、犬は不安を感じにくくなり、結果として無駄吠えや破壊行動が減っていくケースを、私はたくさん見てきました。あなたの「褒め」が、犬の心の安定剤になるんです。

褒めトレーニングを成功させるための2つの心得

心得その1:完璧を求めない

今日から100点満点の飼い主になろうと思わないでください。

いきなり全ての良い行動を褒めようとすると、疲れて続きません。まずは「一日一回、必ず何か褒める」という小さな目標から始めましょう。たとえそれが「今日は水をこぼさずに飲んだね」といった些細なことでもOK。大切なのは習慣化すること。そして、自分が叱ってしまった後でも、落ち込まないで。気づいた時に、フォローの褒めをすればいいんです。「さっきは怒っちゃったけど、今はいい子にしてるね」と。犬は過去をくよくよ考えません。今この瞬間のあなたの態度で判断します。私たち人間だって完璧じゃないんだから、犬との関係も少しずつ育てていけばいいんです。

心得その2:犬の気持ちを考えて褒める

あなたの褒め、本当に犬に届いていますか?

これ、とっても大事なポイントです。臆病な犬に、いきなり大きな声で「えらい!」と頭をバンバン叩かれたら、それは褒めではなく恐怖でしかありません。その犬の性格や、その時の状況に合わせた褒め方を考えましょう。怖がりの子には、ささやき声で褒め、あごの下をそっとなでる。遊び好きな子には、「えらい!」の後に短い引っ張りっこ遊びを提案する。犬の尻尾の動きや耳の向き、体の緊張度合いを観察すれば、その褒め方が喜ばれているかどうかが分かります。褒めは、相手のためにあるもの。あなたの一方的な自己満足になっていないか、時々振り返ってみてくださいね。

もっと深く知りたい!犬の学習理論入門

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おやつだけがごほうびじゃない!

褒めがなぜ効くのか、理論を知るともっと面白いですよ。

行動科学の基本的な考え方に「オペラント条件付け」というものがあります。難しそうに聞こえますが、要は「行動の直後にいいことが起きれば、その行動は増える(強化)」「嫌なことが起きれば、その行動は減る(罰)」というシンプルな原理。あなたの「褒め」や「おやつ」は、まさに「いいこと」、つまり正の強化子です。犬がおすわりをして、褒められた。すると犬は「おすわり=いいことあり」と学び、またおすわりをする。この好循環を作るのが、褒めトレーニングの核心です。一方で、「叱る」は多くの場合「正の罰」(行動に嫌なことを加える)にあたります。ただし、タイミングや強さを誤ると、犬は「何が悪かったか」ではなく「飼い主が怖い」と学習する危険があります。まずは「強化」、つまり「褒めて伸ばす」方法を極めてみませんか?

褒め以外の「いいこと」を見つけよう

犬にとっての「いいこと」って、実は無限にあるんです。

先ほどの理論を使えば、褒め言葉以外にも、犬が喜ぶことなら何でも「強化子」になり得ます。窓を開けて外の風を感じさせる。新しいおもちゃを見せる。ソファに一緒に上がることを許可する。これら全てが、直前の行動を強化する力を持っています。「うちの子、おやつにあまり興味がなくて…」と悩む飼い主さんも、この考え方を知れば選択肢が広がります。あなたの犬が熱中するものは何ですか?ボール?におい嗅ぎ?それともただのダッシュ?それをごほうびとして使えば、トレーニングはもっと楽しくなるはずです。私は、ドッグランで呼び戻しの練習をする時、来た犬にごほうびを与えた後、すぐに「よし、行っていいよ!」と言ってまた遊びに行かせます。これで「飼い主の元に戻る=遊びの一時中断だけで、終わりじゃない」と学び、喜んで戻ってくるようになります。

今日から始める!実践褒めチャレンジ

チャレンジ1: 「3秒間アイコンタクト」を褒めよう

最初の課題はシンプルです。犬が何気なくあなたを見た瞬間を捉えましょう。

犬が食事中や遊び中に、ふとあなたの方をチラリと見ることがありますよね。その瞬間、にっこり笑って「いい子だね」と一言。たったこれだけです。これを繰り返すと、犬は「飼い主さんを見ると気持ちが良い」と学習し、自然とアイコンタクトの回数と長さが増えていきます。アイコンタクトは全てのコミュニケーションの基礎。リードを付ける時、散歩中、呼び戻す時…あらゆる場面で役立つスキルが、褒めだけで育っていくんです。私はクライアントに、最初の3日間はこのチャレンジだけをやってもらいます。すると皆さん口をそろえて「犬の目が変わった気がする!」と驚かれます。あなたもぜひ試してみてください。

チャレンジ2: 無駄吠えが「止んだ瞬間」を褒めよう

犬が吠えている時、どうしても「静かに!」と言いたくなりますよね。

でも、そこでグッと我慢。吠えている最中は声をかけず、一呼吸おいて吠えやんだ、その瞬間を待ちます。そして、静かになった途端に「お、静かにできてる!えらいね!」と褒める。最初はほんの0.5秒の静寂でも構いません。その瞬間を褒め続けることで、「吠える」よりも「静かにしている」時間の方が長くなっていきます。重要なのは、吠えている原因を取り除く努力(カーテンを閉める、音に慣らすトレーニングなど)と並行して行うこと。褒めだけでは解決しないこともありますが、褒めがなければ関係性は改善しません。この方法で、インターホンの音に反応して吠えていたミニチュアシュナウザーが、落ち着いて待てるようになった例を私は知っています。次に吠え始めた時、試してみる価値はありますよ!

褒めることの意外な効果をもっと知ろう

犬の脳にどんな変化が起きるの?

褒められた時、犬の脳内では「幸せホルモン」が分泌されているって知っていましたか?

実は、犬が飼い主に褒められたり、なでられたりする時、人間と同じように脳内でオキシトシンというホルモンが増えることが研究で分かっています。オキシトシンは「絆のホルモン」とも呼ばれ、安心感や信頼感を生み出します。つまり、あなたが「いい子だね」と声をかけるたびに、犬の心と体にはポジティブな化学反応が起きているんです。これは、おやつをもらった時とはまた違う、社会的な喜びに関連した反応です。ある行動学の研究では、一部の犬は、知らない人からおやつをもらうよりも、飼い主から褒め言葉をかけられる方を好む傾向も示されました。あなたの温かい言葉が、犬の脳に直接「幸せ」の信号を送っていると思うと、もっと褒めたくなりませんか?私たちの何気ない一言が、犬の心の健康を支える大切な栄養になっているんです。

褒めが犬の「考える力」を育てる

褒め続けると、犬は指示待ち人間にならないか心配?そんなことはありません!

むしろ逆です。正しく褒められた犬は、自分で状況を判断し、適切な行動を選択する力が育ちます。例えば、道に美味しそうなものが落ちていた時、「拾って食べたい」という本能と、「飼い主さんが喜ぶのは我慢することだ」という学習の間で葛藤します。そして我慢を選んだ時に大いに褒められると、犬は「自分で正しい選択ができた」という自信を得るのです。これは、単に「おすわり」のコマンドに従う以上の、高度な知性の発揮です。私の知るボーダーコリーの「ハル」は、褒めを中心としたトレーニングで、ドアの前で来客が去るのを静かに待つだけでなく、家族がテーブルについてから自分も食事を始めるという、自律的なルールまで身につけました。褒めは、犬の「考える」スイッチをオンにするのです。

シチュエーション別・もっと褒めたいポイント発見ガイド

お散歩中にこそ褒めチャンスが満載!

お散歩は、ただ歩く時間じゃもったいない!実は最高のトレーニング場です。

リードが緩んで歩けている時、他の犬や人をじっと観察するだけで追いかけない時、突然の物音にびくっとしたけどすぐに落ち着いた時…。これらの瞬間を見逃さず「えらい!」と言葉をかけてみてください。外の環境は刺激が多く、犬にとっては我慢の連続です。そこで良い選択をしたことを褒められると、犬は「外でも飼い主の期待に応えたい」と思うようになります。特に、若い犬や興奮しやすい犬の場合、散歩中の褒めは社会性を育むのに絶大な効果があります。私はクライアントに、「今日の散歩では、リードを引っ張らなかった回数を数えて褒めよう」という課題を出すことがあります。目標を具体的にすると、飼い主さんも褒めるポイントが明確になり、散歩がお互いにとってもっと楽しい時間に変わります。

家の中の「当たり前」を褒め直そう

あなたは、犬が水を飲んだ後に褒めたことがありますか?

私たちは、家の中での犬の行動を「当たり前」と思いがちです。でも、犬の目線で考えてみましょう。ソファでくつろいでいる時、ドアのチャイムが鳴っても飛び起きないでいられる。これは大きな自制心の現れです。家族が食事をしている間、おねだりせずに自分の場所で待っていられる。これも立派な社会性です。これらの「平和な日常」こそが、実は犬が最も多くの良い選択を積み重ねて作り出している結果なのです。「今日は一日中、ソファのクッションをかじらなかったね」といった、何も問題が起きなかったことに対して感謝の気持ちを伝えることも、立派な褒めです。そうすることで、犬は「平穏に過ごすこと=飼い主が喜ぶこと」と学び、ますます落ち着いた家庭の一員になってくれます。

犬種や年齢で変わる!褒め方の微調整テクニック

子犬・老犬に合わせた褒め方の違い

褒め方は、犬の年齢によって少しずつ変えてみると効果的です。

活発な子犬期は、褒めと短い遊びを組み合わせると、トレーニングがゲームのように楽しめます。「伏せができたね!えらい!よし、ボールを一回追いかけていいよ!」という感じです。一方、シニア期に入った愛犬には、激しい遊びよりも、ゆっくり撫でながらの褒め言葉や、大好きな場所でくつろぐ時間を許可することが最高のご褒美になります。「よく歩けたね、えらいね。さあ、お気に入りのベッドで休もうか」と声をかけ、そっと毛づくろいをしてあげる。その犬の今の体力と気持ちに寄り添った褒めが、信頼をさらに深めます。私は、関節が弱ってきた老犬に、ゆっくりと私のところまで歩いて来られたことを毎回褒め続けました。すると、彼は痛みがあってもできる限り応えようとするようになり、その健気な姿に胸が熱くなりました。年齢に合わせて、褒めの形も成長させていきましょう。

犬種の特性を褒めに活かす

犬種によって、褒められて伸びるポイントが違うのを知っていますか?

牧羊犬種(ボーダーコリーなど)は、仕事を達成したこと自体に喜びを感じる傾向があるので、「おりこうさん!これで全部のボールを集められたね!」と、成果を具体的に言葉にして褒めるとやる気がアップします。嗅覚ハウンド(ビーグルなど)は、においを追う本能が強いので、におい探しゲームに成功した時に大げさに喜ぶと効果的です。逆に、独立心が強いと言われる柴犬などには、押し付けがましい褒めより、さりげなく「できてるね」と認めてあげるスタイルが合う場合もあります。以下の表は、一般的な犬種グループと、その特性に合わせた褒め方の一例です。もちろん個体差は大きいので、あなたの愛犬の反応を見ながら探ってみてください。

犬種グループ(例)特性に合った褒め方のヒント効果的なごほうびの例
牧羊・牧畜犬種
(ボーダーコリー、シェパードなど)
仕事の完了を明確に伝え、成果を認める。褒め言葉+次の「仕事」(例:別のボールを取ってくる)への許可。
嗅覚ハウンド
(ビーグル、ダックスフントなど)
嗅ぎつけたこと・我慢したことを大げさに褒める。特別なにおいのおやつ、または短いにおい探しゲーム。
愛玩犬種
(トイプードル、チワワなど)
スキンシップを交えた、密なコミュニケーションで褒める。抱っこや膝の上でのくつろぎ時間、おしゃべりな褒め言葉。
原始的な犬種・スピッツタイプ
(柴犬、秋田犬など)
尊重する態度で、控えめだが確実に認める。そっとなでる、好きな場所でのんびりする時間を保証する。

褒めることが難しい時こそ見直したい、飼い主のマインドセット

「叱りたい気持ち」を「褒める材料」に変換する魔法

どうしてもイライラして叱りそうになった時、どうしますか?

その瞬間、一呼吸おいて、「今、この子にできていることは何だろう?」と視点を切り替えてみてください。ソファに泥足で上がろうとしている犬を目撃したら、「ダメ!」の前に「おや、外から帰ってきたばかりで、まだ興奮してるね。でも私の前に来てくれたから足は拭けるね、おりこうさん」。このように、望まない行動の「直前」や「合間」にある、わずかでも良い部分を見つけて褒めるのです。これはプロのトレーナーも使うテクニックで、犬の注意を逸らしつつ、関係性を悪化させずに導くことができます。最初は難しいかもしれませんが、練習すれば必ずできるようになります。この思考の切り替えができるようになると、犬との生活でストレスを感じることがぐんと減り、あなた自身の心も軽くなるはずです。

自分自身を褒めることも忘れずに!

今日、愛犬を上手に褒められたら、自分にも「えらい!」と言ってあげていますか?

飼い主の私たちも、完璧を目指すと疲れてしまいます。新しい褒め方に挑戦したこと、イライラをこらえて笑顔で接しようとしたこと、それらは全てあなたの大きな成長です。犬のトレーニングは、実は飼い主自身のトレーニングでもあります。自分を責めず、小さな成功を自分で認めてあげましょう。「今日はあの瞬間に気づいて褒められた!私はえらい飼い主だ!」と。そのポジティブな気持ちは、必ず犬にも伝わります。あなたがリラックスして楽しんでいる時、犬は最も学び、最も心を開いてくれます。私たちだって、褒められればやる気が出るんですからね。

褒めの効果を最大にする、ちょっとした環境づくり

「褒めやすい環境」を意図的に作る

家の中の環境を少し変えるだけで、褒めるチャンスが増えるって知っていましたか?

例えば、リビングに犬用のマットやベッドを明確に置くことで、「そこでくつろいでいる」という行動自体を褒めやすくなります。また、おもちゃは出しっぱなしにせず、飼い主が管理することで、「おもちゃを片付けて」とお願いし、従った時に褒めるという新しいチャレンジも生まれます。環境を整えることは、犬が失敗しにくく、成功しやすい状況を作ることです。そうすれば、自然と「ダメ!」という言葉が減り、「えらい!」という言葉が増えていきます。私の家では、テーブルの上に食べ物を置きっぱなしにしない、という簡単なルールを守ることで、犬が盗み食いをする機会自体をなくし、代わりに自分のベッドで待っている姿を褒めることに集中できました。環境は私たちがコントロールできる最大のツールの一つなのです。

家族全員で褒め方を統一しよう

お父さんは大げさに褒めるけど、お母さんはそっけない…これだと犬は混乱しませんか?

答えは、「ある程度の混乱はあるが、全員が褒めるという姿勢が大切」です。完全に統一するのが理想ですが、まずは「褒める」という方向性で家族が一致していることが重要です。家族会議を開いて、「この家では、犬の良いところを見つけて褒めることを大切にしよう」と決めてみてはどうでしょう。そして、それぞれの褒め方のクセを理解し合います。おじいちゃんはゆっくり撫でながら褒め、子供は高い声で嬉しそうに褒める。犬はそれらの違いを学習し、家族一人一人との個別の関係を築いていきます。ただし、「ダメ」という基準(例えばソファに絶対に上がらせない)などは統一した方が犬は混乱しません。褒め方は個性豊かで、叱り方は一致している、そんなバランスが理想的かもしれませんね。

E.g. :すごくバカな質問だけど、犬を褒めるってどうやるの? : r/Dogtraining

FAQs

Q: 褒める時、おやつは必ず必要ですか?

A: いいえ、必ずしもおやつは必要ありません。確かに、新しいコマンドを教える時や大きな誘惑に打ち勝った時など、強い動機付けには美味しいおやつが有効です。しかし、日常の些細な良い行動すべてにおやつを使うと、カロリー過多になる上に、犬が「おやつがないと動かない」状態になる可能性もあります。褒め言葉、撫でる、遊びに誘う、散歩に行く許可を出すなど、社会的な報酬も非常に強力なご褒美です。実際、私たちトレーナーは、愛犬が静かにクレートに入った時や、呼びかけに来た時には「おりこうさん」と声をかけ、頭をなでるだけで十分とアドバイスすることが多いです。あなたの犬が一番喜ぶことを観察し、おやつ以外のご褒美レパートリーを増やしてみてください。

Q: 犬が悪いことをした時は、叱らずにどう対処すればいいですか?

A: 悪い行動に対しては、それを無視し、代わりに「してほしい行動」ができた瞬間を褒める「置き換え」が基本戦略です。例えば、ソファに上がろうとしたら、無言で降ろし、床にいて落ち着いた瞬間に「いい子だね」と褒めます。吠えている時は、吠えている最中は声をかけず、一呼吸おいて吠えやんだ瞬間を待ち、その静寂を褒めることが大切です。叱る(「正の罰」)はタイミングと強さを誤ると、犬は「何が悪かったか」ではなく「飼い主が怖い」と学習するリスクがあります。まずは、好ましい行動に焦点を当て、それを強化する「褒める」技術を極めることで、多くの問題は自然と軽減されていきます。犬は「叱られないこと」よりも「褒められること」で学ぶ方がずっと得意なのです。

Q: 褒める時のタイミングや声のトーンで気をつけることは?

A: 最も重要なのは「行動の直後、3秒以内に褒める」ことです。犬は因果関係をすぐに結びつけるので、時間が空くと「何で褒められているのか」分からなくなってしまいます。声のトーンは、その行動の大きさに合わせて調整しましょう。日常的な良い行動(おすわりで待つ等)には、穏やかで温かい声で「いいこだね」と伝えるのが基本です。一方、ウサギを追いかけずに戻ってくるなど、特別に難しい選択をした時は、声のトーンを少し高く明るくし、「すごい!えらいぞ!」と大げさに喜びを表現しましょう。ただし、臆病な犬には大きな声が逆効果になることもあるので、その子の性格に合わせた褒め方を心がけてください。

Q: 「褒めて伸ばす」ことで、本当に問題行動は減りますか?

A: はい、多くの場合、確実に軽減されます。問題行動の背景には、不安、ストレス、退屈、または「何が正しい行動か分からない」という混乱が潜んでいることが多いです。あなたが犬の小さな成功に気づき、肯定的な注目を増やすと、犬は自信を持ち、ストレスが減ります。その結果、ストレスが原因の無駄吠えや破壊行動が自然と減っていくケースは非常に多いです。例えば、インターホンの音で吠える犬の場合、吠えている最中は無視し、静かになった瞬間を褒め続けることで、「吠える」よりも「静かにしている」時間が長くなります。これは「強化」の原理そのもので、私たちトレーナーが現場で最も効果を実感しているアプローチの一つです。

Q: 忙しい毎日で、全ての良い行動を褒めるのは難しいです。どうすれば続けられますか?

A: 完璧を目指す必要は全くありません。続けるコツは、「小さな目標」から始めて習慣化することです。まずは「一日に一回、必ず何か褒める」と決めてみてください。たとえそれが「今日は水をこぼさずに飲めたね」という些細なことでも構いません。慣れてきたら、朝のリード付け時や食事の準備中など、特定のルーティンに組み込むと忘れにくくなります。また、自分がつい叱ってしまった後でも落ち込まず、気づいた時にフォローの褒めをすれば大丈夫。犬は過去を引きずらず、今この瞬間のあなたの反応で学びます。飼い主であるあなた自身のストレスを減らすためにも、肩の力を抜いて、できる範囲で続けてみてください。

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